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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス A.一般臨床検査法 ■尿検査 【尿沈さ】

14.標本観察のポイントと注意点について教えて下さい。

著者: 向井英代1 山口誓司2

所属機関: 1市立池田病院病理診断科 2市立池田病院泌尿器科

ページ範囲:P.58 - P.62

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1 はじめに

 前項で述べたように,尿沈さ検査は非常に簡便ながら多くの情報が得られる優れた検査法である。顕微鏡を覗くことに多少の抵抗があるかもしれないが,ある程度慣れてしまえば奥深い世界であることがわかるであろう。標本観察に際しての基本的な心構えとして2つのパターンがある。1つは前歴のない患者からの尿をスクリーニングする場合で,もう1つがすでに診断が確定した患者をフォローしている場合である。前者の場合はすべての要素を効率よくチェックする必要がある。一方,後者では腫瘍の再発や治療効果・治療による影響などに主眼を置いた観察が必要になる。臨床医が自身で直接検鏡する場合にはそういったことを念頭に置いて観察するであろうが,検査室に検鏡を依頼する場合には必要最小限の患者情報を検査室に伝えなければならない。そういったことは観察以前のポイントであるが,往々にして軽視されがちである。

 本稿では,検鏡での基本的な作法とそのポイントについて述べたい。

参考文献

1)日本臨床検査技師会尿沈さ法編集委員会(編):尿沈さ検査法2000(JCCLS GP1-P3).日本臨床衛生検査技師会,2000
2)上田尚彦,今井宣子:尿沈さ.標本の作製から診断まで.診断と治療社,1999
3)西 国広(編):尿沈さ検査のすすめ方―「尿沈さ検査法」の標準化に向けて.近代出版,1996
4)油野友二,伊藤機一(編):尿沈さ検査症例アトラス.Medical Technology(別冊).医歯薬出版,2000
5)八木靖二,都竹正文:尿中細胞アトラス.第2版.医歯薬出版,1998
6)伊藤機一,野崎 司(編):新・カラーアトラス.尿検査.医歯薬出版,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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