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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス A.一般臨床検査法 ■尿検査 【細胞診】

16.細胞診の方法,注意点,クラス分類について教えて下さい。

著者: 上領頼啓1

所属機関: 1済生会下関総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.67 - P.70

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1 はじめに

 尿路腫瘍の診断には内視鏡やDIP,エコー,CT,MRIなどの画像診断が行われているが,尿細胞診もこれらとともに用いられる検査であり,診断のみならず腎盂・尿管腫瘍や膀胱腫瘍に対する温存療法の治療効果の判定,あるいは再発率の高い尿路移行上皮癌における治療後のモニターとして有用な検査法であり,しかも繰り返して検査でき,検体が自然尿であればまったく侵襲がないため,血尿のスクリーニングや健診にも用いられている1)

 尿細胞診の全膀胱腫瘍における陽性率は平均72%2)と感度は低いが,浸潤性移行上皮癌やCISでは高く,いずれにしても尿路腫瘍が疑われる場合はまず尿細胞診を行う必要がある。

 本稿では,尿細胞診の方法,尿細胞診における注意点およびクラス分類について述べる。

参考文献

1)平丸正宣,杉田真一,櫛木英美,他:基本健康診査(住民検診)における尿細胞診検査の成績と細胞学的検討.日臨細胞大分県支部会誌12:21-26,2001
2)福井 巌:尿細胞診における諸問題.KARKINOS 6:435-441,1993
3)大崎博之,中村宗夫,長町健一,他:尿細胞診の検体処理方法の検討.日臨細胞会誌44:215-218,2005
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11)日本泌尿器科学会,日本病理学会(編):膀胱癌取扱い規約.第3版.金原出版,東京,2001
12)福井 巌,横川正之,大和田文雄,他:尿細胞診の検討.第1報.膀胱腫瘍の新しい細胞診判定基準と組織学的背景.日臨細胞会誌24:144-149,1985
13)宮尾行雄,林 敦志,上西英二,他:尿細胞診での判定困難であった多発性尿管ポリープの一例.岡山赤十字病院医学雑誌2:40-43,1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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