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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス A.一般臨床検査法 ■尿検査 【分泌物検査】

18.尿道分泌物検査,前立腺分泌物検査は,通常どのような手順で行うのがよいか教えて下さい。

著者: 上領頼啓1

所属機関: 1済生会下関総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.75 - P.80

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1 はじめに

 尿道炎の多くは性感染症(sexually transmitted disease:STD)がその原因となっており,したがって尿道分泌物の検査は性感染症が引き起こす尿道炎の病原微生物を同定することである。病原体はウイルスから原虫まで非常に多岐にわたっているが,とりわけ淋菌とクラミジアが主流をなしている。一方で外尿道付近には多くの常在細菌が存在しており,宿主の免疫低下によって常在性の弱毒菌や微生物が起炎菌となって尿道炎を引き起こす。尿道炎は,(1)淋菌性尿道炎,C. chlamydiaを主とした(2)非淋菌性尿道炎,(3)淋菌性と非淋菌性の混合感染,(4)Ureaplasma urealyticumに代表される淋菌性,非淋菌性以外の感染,と4分類される。これらの病原微生物の同定は尿道分泌物の微生物学的検査によって確認する。

 本稿では,尿道分泌物の検査の手順について概説する。

参考文献

1)武田 肇,西尾俊治,横山雅好:尿検査,分泌物検査.臨泌54:40-44,2000
2)池内隆夫:尿道分泌物検査,前立腺分泌液検査.腎と透析(臨時増刊):790-793,1997
3)鈴木恵三:男性の尿,尿道分泌物,前立腺分泌物.臨と微20:443-447,1993
4)西村泰司,阿部裕行:前立腺症候群の診断.1.4検体分割採取法の今日的有用性と限界.Prog Med 18:2153-2157,1998
5)Nickel JC:The pre and post massage test(PPMT);a simple screen for prostatitis. Tech Urol 3:38-43, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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