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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス B.器械的検査法 ■膀胱穿刺,膀胱瘻 【膀胱穿刺,膀胱瘻】

30.膀胱穿刺および膀胱瘻造設の適応,ポイント,注意点について教えて下さい。

著者: 中本貴久1

所属機関: 1広島市立安佐市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.110 - P.111

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1 膀胱穿刺および膀胱瘻の適応

 尿閉に対する基本的な処置は経尿道的操作であるが,経尿道的操作が困難なとき,あるいは避けたほうがよいときには,膀胱穿刺あるいは膀胱瘻造設の適応となる。高度の尿道狭窄,尿道断裂などの外傷,尿道結石の嵌頓,前立腺肥大症,前立腺癌などで経尿道的にカテーテルの挿入が困難な場合,急性尿道炎,急性前立腺炎で経尿道的操作がふさわしくないときなどが該当する。また,脊椎損傷などによる神経因性膀胱で膀胱機能が高度に障害され自然排尿が期待できない場合には恒久的な膀胱瘻の造設が行われ,尿道腫瘍に対する根治術後の尿路変向として非尿失禁型の膀胱瘻である虫垂を利用したMitrofanoff法1)がある(図1)。そのほか,肥満した女性や小児などで無菌的に尿を採取する必要のあるときに膀胱穿刺が行われることがある。

参考文献

1)Mitrofanoff P:Trans-appendicular continent cystostomy in the management of the neurogenic bladder. Chir Pediatr 21:297-305, 1980
2)Carter HB:Basic instrumentation and cystoscopy. In:Walsh PC, Retik AB, Vaughan ED Jr, et al(eds):Campbell's Urology. 8th ed. WB Saunders, Philadelphia, vol. 1, chapt. 4 pp111-121, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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