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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス C.内視鏡的検査法 ■膀胱尿道鏡 【硬性鏡】

31.硬性鏡の種類と特徴について教えて下さい。

著者: 蓮井良浩1

所属機関: 1宮崎大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.114 - P.116

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1 はじめに

 膀胱尿道鏡検査は下部尿路疾患の診断のために行われる。肉眼的血尿では出血部位の確認ができ,顕微鏡的血尿や超音波検査で疑われた膀胱内腫瘤,膀胱憩室,膀胱結石などが観察できる。排尿障害の原因診断として,尿道を観察することで前立腺肥大症の診断ができ,同時に治療の適応の判定をすることができる。また,膀胱腫瘍術後の再発の有無を定期的に行い,膀胱内腫瘤性病変に対して生検鉗子を使用しての生検も可能である。治療としても膀胱内異物や結石の経尿道的除去が可能である。また,上部尿路疾患でも尿管カテーテル留置をすることで,逆行性腎盂造影,左右の分腎尿採取や抗癌剤の腎盂内への薬液注入が可能となる(表1)1~3)

 尿路や生殖器に急性炎症が認められる場合,つまり急性膀胱炎,急性前立腺炎,急性尿道炎,急性精巣上体炎などがある場合には,膀胱尿道鏡検査は感染を増悪させる危険性があるので行うべきではない。

参考文献

1)松岡 啓:機械的検査と処置.内藤誠二(編):新泌尿器科学.南山堂,東京,pp100-103,2001
2)秋元成太,三木 誠(編):泌尿器科内視鏡.医学書院,東京,pp29-38,1996
3)伊勢田徳宏:泌尿器科病棟管理マニュアル.膀胱鏡検査・膀胱生検.臨泌56(増刊):53-56,2002
4)三木 誠:膀胱尿道鏡検査.日常診療のための泌尿器科診断学10.インターメディカ,東京,2001
5)内藤誠二(編):膀胱癌のすべて.メジカルビュー,東京,pp48-61,2002
6)Hamasuna R, et al:High-level disinfection of cystoscopic equipment with ortho-phtalaldehyde solution. J Hosp Infect 57:346-348, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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