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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス D.尿路機能検査法 ■尿流動態検査法 【膀胱内圧測定】

42.膀胱内圧測定の適応,方法,臨床的意義,膀胱内圧曲線を理解するためのポイントについて教えて下さい。

著者: 松本成史1

所属機関: 1近畿大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.149 - P.151

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1 適 応

 膀胱内圧測定(cystometrography:CMG)は,圧センサーを使用し膀胱内圧を経時的に測定することで膀胱内圧曲線を得る検査であり,蓄尿期(一部排尿期を含む)の排尿サイクルを観察することができ,何らかの排尿障害を有する患者が適応になる。方法については後述するが,検査手技自体が侵襲的であるために,検査前には患者のADLや排尿状態を把握していることが重要である。広義でいえば排尿障害を有する患者が適応になるが,脳脊髄疾患(脳血管障害,多発性硬化症,脊髄損傷,二分脊椎,パーキンソン病,HAMなど)や末梢神経障害(糖尿病,直腸癌や子宮全摘などの外科婦人科的疾患の術後など)や下部尿路通過障害(前立腺肥大症など)などが適応であると考えられる。

 排尿障害に対して手術的治療を考えている場合は,ほとんどの場合施行されるべきであると考えるが,保存的治療を意図している場合にも必要であることは多く,検査前には非侵襲的方法(問診,理学的・神経学的所見,尿流量測定,残尿測定など)を行い,治療方針の決定や治療効果の評価のために行われるべきであると考える。現在では,一般的に腹腔内圧測定や外尿道括約筋筋電図検査を同時に施行し,プレッシャーフロースタディとして測定され,蓄尿期と排尿期を合わせた排尿サイクル全体を観察することが多い。

参考文献

1)友田岳志,渡辺岳志,田中克幸,他:リハビリテーション技術.尿流動体検査.J Clin Rehabil 12:720-722,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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