icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス E.X線検査法 【腎尿管膀胱単純撮影(KUB)】

46.腎尿管膀胱単純撮影の適応,撮影法,基本的読影法について教えて下さい。

著者: 佐々木ひと美1

所属機関: 1藤田保健衛生大学泌尿器科

ページ範囲:P.160 - P.162

文献購入ページに移動
1 はじめに

 腹部単純撮影は,腎尿管膀胱単純撮影(KUB)を含めて一般的に腹部疾患診断のprimary examinationであると同時に,造影剤を使用した際の比較のために撮影されることが多い。特に造影前の単純撮影の意義として,(1)位置やコントラストの確認,(2)石灰化の有無,(3)尿路系以外の異常所見,(4)撮影前のbowel preparationが完了しているか,などのチェックのためとしている。KUBの撮影範囲は上部は両側の副腎を含み,下部は恥骨結合より2cm下方までを含む。ときに体格により2枚のフィルムに分割して撮影されることもある。KUB単独撮影の場合は仰臥位,前後方向で撮影されることが多いが,病変の状態により立位や斜位で撮影されることも多々ある。

 KUBを撮影するに当たり,泌尿器科医が最も期待する疾患は尿路結石である。結石の場合,造影剤が描出される尿路内での判定は困難となる。また,仰臥位で撮影されることが多いKUBであるが,立位により石灰化陰影が下方へ移動することも確認することができ,骨格陰影との重なりからはずれることで診断が可能になる症例も多い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら