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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス E.X線検査法 【逆行性尿道膀胱造影】

53.逆行性尿道膀胱造影の適応,方法,基本的読影法について教えて下さい。

著者: 岡聖次1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構大阪医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.182 - P.185

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1 はじめに

 逆行性尿道膀胱造影(retrograde urethrocysto-graphy)は,ほとんどが男性患者に対してなされるものである。従来は,前立腺肥大症患者に対しても手術時の情報を得るために行われていたが,本検査法は患者に苦痛を与えるものであるため,エコーやCT,MRI検査の発展により,前立腺肥大症に対しては現在ではきわめて適応が限られたものとなっている。

 女性に対する逆行性尿道膀胱造影は,尿道憩室の疑い患者に対してなされる場合がほとんどであり,double-balloon catheterを用いて,まず膀胱頸部を閉鎖して生理食塩水で空気,尿,膿などを尿道から洗い流し,外尿道口のバルーンを膨らませて尿道口に押し付けたのち造影剤を注入して撮影するが,外尿道口を完全に閉鎖することは困難な場合が多い1)。女性の尿道憩室に対する画像診断法としては,今日ではMRIが最も有用とされているため,女性に対して本検査は現在ほとんど行われていない。

 それゆえ本稿では,男性の逆行性尿道膀胱造影に限定して述べることとする。

参考文献

1)Pollack HM(ed):Clinical Urography. WB Saunders, Philadelphia, London, Toronto, Montreal, Sydney and Tokyo, vol 1, chapt. 8, pp256-295, 1990
2)Walsh PC, Retik AB, Vaughan ED, et al(eds):Campbell's Urology. 8th ed. WB Saunders, Philadelphia, London, New York, St. Louis, Sydney and Toronto, vol 2, chapt. 27, pp1027-1052, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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