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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス K.内分泌機能検査法 【間脳-下垂体-性腺(精巣)系の内分泌機能検査】

93.間脳-下垂体-性腺(精巣)系の内分泌機能検査の適応と方法,注意点について教えて下さい。

著者: 鈴木啓悦1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学

ページ範囲:P.328 - P.332

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1 間脳-下垂体-性腺(精巣)系とは

 血中アンドロゲン(C19-steroidの総称)1)には,精巣由来のテストステロンと,副腎皮質由来のアンドロステロン,デハイドロエピアンドロステロン(DHEA)などがある。このうちテストステロンの合成経路を図1に示す。

 間脳-下垂体-性腺(精巣)系のホルモン調節機構を図2に示す。視床下部よりの性腺刺激ホルモン放出ホルモン(gonadotropin releasing hormone:GnRH)は間欠的に分泌され,日内変動が存在する。このGnRHは,下垂体門脈によって下垂体前葉に運ばれ,ゴナドトロフ細胞から刺激ホルモン(ゴナドトロピン)である黄体形成ホルモン(luteinizing hormone:LH)と卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone:FSH)を放出する。ゴナドトロピンも日内変動を有する。

参考文献

1)Veldhais JD, King JC, Urban RJ, et al:Operating characteristics of the male hypothalamo-pituitary-gonadal axis;Pulsatile release of testosterone and FSH and their temporal coupling with LH. J Clin Endocrinol Metab 65:929-841, 1987
2)三浦一陽:精巣の生理.白井将文(編):アンドロロジーマニュアル.pp23-31,新興医学出版社,1994
3)Damassa DA, Cates JM:Sex hormone-binding globulin and male sexual development. Neurosci Biobehav Rev 19:165-175, 1995
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5)鈴木啓悦,伊藤晴夫:前立腺癌のホルモン依存性.日本臨床(増刊)60(前立腺疾患の臨床―良性疾患から前立腺癌まで):59-64,2002
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7)鈴木啓悦,島崎 淳:アンドロゲン不応症.内分泌・糖尿病科2:338-344,1996
8)鈴木啓悦,伊藤晴夫:アンドロゲン受容体―アンドロゲン不応症から前立腺癌まで.臨泌53:675-682,1999
9)鈴木啓悦:血清テストステロン.日本臨床(増刊)・広範囲 血液・尿化学検査,免疫学的検査(第6版)―その数値をどう読むか.448-451,2005
10)森本勲夫,他:Free testosteroneキット(Coat-A-Count)の検討―平衡透析法との比較.ホルモンと臨床36:985-990,1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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