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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻4号

2006年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス L.遺伝子検査法 【染色体分析,性染色体異常の診断】

98.泌尿器科領域において,どのようなときに染色体分析や染色体異常の診断が必要でしょうか。具体的に教えて下さい。

著者: 守屋仁彦1 田中博1 三井貴彦1 野々村克也1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科腎泌尿器外科

ページ範囲:P.349 - P.352

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1 はじめに

 染色体異常を有する泌尿器科疾患は多岐にわたるが,その多くは多発性先天異常の一症状として泌尿器科疾患を合併しており,実際の臨床の場ではすでに診断がついたあとに紹介となることが多い。

 泌尿器科医が染色体検査を必要とする症例の多くは,性分化異常症を有する患児(性別不詳児)に対する治療方針の決定に際してである。近年の分子生物学の進歩により,性分化異常症に対する病態の解明が進んできている。実際の診断には専門的な知識が要求されるために,多くの場合,泌尿器科医以外の複数分野の専門家と共同で行うことが多い。個々の疾患の詳細は誌面に限りがあるため成書に譲り,本稿では診断に至る流れと染色体検査の意義について概説する。

参考文献

1)MacLaughlin DT, Donahoe PK:Sex determination and differentiation. N Engl J Med 350:367-78, 2004
2)野々村克也,小柳知彦:半陰陽の診断と治療.図説泌尿器科学講座.5.小児泌尿器科学.メジカルビュー社,pp81-93,1999
3)Morita K, Nonomura K, Yamashita T, et al:Experience of laparoscopic exploration and gonadectomy in intersex children. Diagnostic and Therapeutic Endoscopy 4:127-133, 1998
4)諸橋憲一郎,水崎博文,杉山紀之,他:生殖腺の性分化と遺伝子発現機構.日本臨床62:255-261,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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