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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻5号

2006年04月発行

症例

アルコールまたは覚醒剤による横紋筋融解症

著者: 市原浩司1 砂押研一2 笹尾拓己3 柳瀬雅裕1 高塚慶次1

所属機関: 1砂川市立病院泌尿器科 2浦河赤十字病院泌尿器科 3苫小牧王子総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.317 - P.320

文献概要

はじめに

 今回われわれは,泌尿器科を受診したことで診断された,アルコールと覚醒剤が原因と思われる非外傷性横紋筋融解症2例を経験した。2症例とも輸液のみで経過観察し,透析に移行せず治癒しえた。横紋筋融解症は泌尿器科領域では稀であっても,種々の原因で起こりうるため,遭遇する機会が十分考えられる疾患と思われる。さらに,横紋筋融解症は急性腎不全を合併すると生命にかかわる救急疾患の一つであるため,早期の診断・治療が必要である。よって,横紋筋融解症の原因・診断・治療法につき若干の文献的考察を加えて報告する。

参考文献

1)堀川哲彦,松崎健三:神経・筋疾患 横紋筋融解症.日本臨牀62(増刊5):496-500,2004
2)副島昭典:横紋筋変性,横紋筋融解症.別冊 日本臨牀 領域別症候群17:523-526,2000
3)Gabow PA, Kaehny WD and Kelleher SP:The Spectrum of rhabdomyolysis. Medicine 61:141-152, 1982
4)坂本和彦,大畑 充,橋本健一,他:CPKが極めて高値を示し,横紋筋融解症から急性腎不全に至ったアルコール依存症患者の2例.日本アルコール・薬物医学会雑誌37:505-512,2002
5)Kendrick WC, Hull AR and Knochel JP:Rhabdomyolysis and shock after intravenous amphetamine administration. Ann Intern Med 86:381-387, 1977
6)宮本哲也,林 靖之,甲斐達朗,他:覚醒剤中毒によって横紋筋融解症をきたした一例.内科88:184-186,2001
7)宮本 環,築島 健,榊原 聡,他:横紋筋融解症をきたした非精神分裂病の4症例.精神医学39:945-951,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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