icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科60巻8号

2006年07月発行

文献概要

症例

抗ウイルス剤の過剰投与により精神神経症状をきたした透析症例

著者: 高柳明夫1 橋本次朗1 安達秀樹1 堀田浩貴1

所属機関: 1北海道済生会小樽病院泌尿器科

ページ範囲:P.581 - P.583

文献購入ページに移動
 抗ウイルス薬であるアシクロビルは腎排泄が主であり,腎機能障害患者では蓄積が起こりやすく,アシクロビル中毒を生じる危険性がある。アシクロビル常用量が投与され,精神神経症状を発現した慢性血液透析患者2例を経験した。両症例ともアシクロビル血中濃度は高値を示し,血液透析施行で症状が軽快した。

参考文献

1)Elion GB, Furman PA, Fyfe JA, et al:Selectivity of action of an antiherpetic agent, 9-(2-hydroxyethoxymethyl)guanine. Proc Natl Acad Sci USA 74:5716-5720, 1977
2)Perry CM, Faulds D:Valaciclovir. A review of its antiviral activity, pharmacokinetic properties and therapeutic efficacy in herpesvirus infections. Drugs 52:754-772, 1996
3)Laskin OL, Longstreth JA, Whelton A, et al:Effect of renal failure on the pharmacokinetics of acyclovir. Am J Med 73:197-201, 1982
4)de Miranda P and Blum MR:Pharmacokinetics of acyclovir after intravenous and oral administration. J Antimicrob Chemother 12(Suppl B):29-37, 1983
5)飯嶋 睦,長谷川崇,柴田 茂,他:Valacyclovirにより精神神経症状を呈した透析患者の1例.神経内科58:327-329,2003
6)Haefeli WE, Schoenenberger RA, Weiss P, et al:Acyclovir-induced neurotoxicity:concentration-side effect relationship in acyclovir overdose. Am J Med 94:212-215, 1993
7)太田 宏:アシクロビルと意識障害.医薬品の副作用.中外医学社,東京,pp141-146,1991
8)大島 直,勝又 広,江口 豊,他:慢性血液透析患者のアシクロビル中毒の1例.腎と透析42:419-423,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら