文献詳細
特集 Aging male―これからの展開
文献概要
要旨 わが国も高齢化が進み,人口の5分の1が65歳以上という状況下で,いかに健康で生き甲斐のある余生を送ることができるかが課題となっている。1998年の調査では,わが国に中等度以上の勃起機能障害(erectile dysfunction:ED)有病者数は1,130万人いることが判明している。当院リプロダクションセンター男性性機能外来を受診した210名の患者は,30歳代から年齢とともに増加し60歳代がピークであった。年代別平均総テストステロン値は,加齢による減少傾向は認められなかったが,フリーテストステロン値は減少を示した。夜間睡眠時勃起現象(nocturnal penile tumescence:NPT)の増大量も年代とともに減少していた。PDE5阻害薬の有効率は平均84.9%で,どの年代においても非常に有効であった。
参考文献
1)豊原敬三:男性更年期障害の臨床.JIM 9:720-723,1999
2)白井將文:男性性機能不全.概論:臨床統計(我が国および諸外国).日本臨床 60(増6):200-202,2002
3)Marumo K, Nakashima J and Murai M:Age-related prevalence of erectile dysfunction in Japan:assessment by the International Index of Erectile Function. Int J Urol 8:53-59, 2001
4)丸茂 健,村井 勝:Aging maleにおける性機能問題.Geriat Med 43:219-222,2005
5)荒木乳根子:高齢者のこころの問題―高齢者とセクシャリティ.心と社会 111:32-39,2003
掲載誌情報