icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻10号

2007年09月発行

文献概要

特集 性感染症の現状

クラミジア感染症の治療

著者: 田中正利1

所属機関: 1福岡大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.781 - P.785

文献購入ページに移動
要旨 性感染症としてのクラミジア感染症の治療においてはマクロライド系(アジスロマイシン,クラリスロマイシン),テトラサイクリン系(ミノサイクリン,ドキシサイクリン),あるいはキノロン系(レボフロキサシン,トスフロキサシン,ガチフロキサシン)を治療薬として選択する。ペニシリン系,セフェム系,およびアミノグリコシド系などは治療薬とはならない。薬剤の投与期間は7日間が標準である。なお,アジスロマイシンは経口単回投与で有効性を示す。一般臨床ではクラミジアの薬剤耐性化は問題になっておらず,これら抗菌薬による治療は高い有効率を示す。また,セックスパートナーの治療も同時に行い,ピンポン感染を防ぐことも重要である。確実な服薬が行われていないための不完全治癒の可能性も少なくないので,治療後2~3週間目にクラミジアの検査を行い,治癒を確認することが望ましい。なお,血清抗体検査では治癒判定はできない。

参考文献

感染症小総論.西日泌尿 67:473-489,2005
2)厚生労働省:感染症発生動向調査 性感染症報告数.URL:http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0411-1.html
3)今井博久,中尾裕之,福田吉治:高校生の性感染症.Mebio 24:36-43,2007
4)熊本悦明:この性感染症流行の現状を直視してほしい.日性感染症会誌 13:14-25,2002
in significantly more women by the APTIMA Combo 2 assay. J Clin Med 44:400-405, 2006
. Ann Intern Med 142:914-925, 2005
7)田中正利:性感染症の薬物療法最前線.Urology View 12:110-115,2006
8)野口昌良,田中正利,松田静治:性感染症診断・治療ガイドライン2006,性器クラミジア感染症.日性感染症会誌 17(suppl):40-43,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら