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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻10号

2007年09月発行

文献概要

症例

膀胱粘液線維肉腫の1例

著者: 福井真二1 細川幸成1 小野隆征1 大山信雄1 丸山博司2 百瀬均1

所属機関: 1星ヶ丘厚生年金病院泌尿器科 2星ヶ丘厚生年金病院病理部

ページ範囲:P.843 - P.846

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 症例は62歳,女性。無症候性肉眼的血尿を主訴に受診した。膀胱鏡で右壁に直径5cm大の腫瘤を認めた。翌日,血尿による膀胱タンポナーデ状態となり,緊急入院した。尿細胞診は陰性であった。病理診断目的のTUR-BTで浸潤性の肉腫と診断し,根治的膀胱全摘除術+回腸導管造設術を施行した。病理組織診断は粘液線維肉腫であった。退院後CTなどで経過観察したが,術後5か月のCTで腹腔内に10cm大の局所再発を認めた。全身状態が悪化し,術後9か月で死亡した。

参考文献

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2)Menztel T, Berg Evd and Molenaar WM:Myxofibrosarcoma. In:Pathology and Genetics Tumours of Soft Tissue and Bone. Edited by Fletche CDM, Unni KK, Mertens F:WHO classification of tumours. IARC Press, Lyon, France, pp102-103, 2002
3)金丸洋史,吉田 修:泌尿器科領域の悪性線維性組織球腫.日本臨床 47:645-647,1989
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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