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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻12号

2007年11月発行

交見室

直腸診(DRE)の意義

著者: 勝岡洋治1

所属機関: 1大阪医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1032 - P.1032

文献概要

 過日,高知県在住の開業医より当院で手術治療された親戚筋の者の病理診断の結果について問い合わせがあり,概要を説明したうえで詳細は主治医より報告させることを約束した。その際,「別件ですが」と前置きして,「最近の泌尿器科医は直腸診をしない傾向があるように見受けられるが,先生はどのように思われますか? 私は内科医ですが,年寄りの患者には直腸診を必ず行っています。これまでに数例の前立腺癌を見つけています。直腸診は専門家にとってはもはや必要な検査ではないのですか?」と問われた。

 いわれてみれば私自身も思い当たるふしがある。教室員の間にもある年代以降の者たちは直腸診を省略する場合や,所見の記載がお粗末で粗雑であることに気づいていた。しごく当然のことで,直腸診が大事な検査であることに変わりはなく,専門家の間に疎んずる風潮があるとすれば由々しき事態である。

参考文献

1)勝岡洋治:前立腺癌早期発見のための直腸診断法.日本自動化健診学会誌 10:286-288,1983
2)勝岡洋治:前立腺疾患の臨床(第3版).医典社,東京,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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