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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻2号

2007年02月発行

文献概要

原著

紫色採尿バッグ症候群14症例の検討

著者: 中嶋孝12 木内弘道2 熊巳一夫3 松本弘毅4 常義政5

所属機関: 1中嶋医院 2磐城済世会松村総合病院泌尿器科 3磐城済世会長春館病院脳神経外科 4磐城済世会松村総合病院検査科 5川崎医科大学付属病院泌尿器科

ページ範囲:P.155 - P.158

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 紫色採尿バッグ症候群(purple urine bag syndrome)を認めた14症例について検討を行った。平均年齢は72.1歳で,男女別では女性が11例(78.6%)と多く認められた。便秘を有するものが13例(92.9%)あり,便通異常も原因の1つと考えられた。各種細菌が尿中インジカン存在下で着色現象が起こると考えられているなか,尿中インジカンは10例(71.4%)が陽性であった。陰性例においても着色現象が認められたことから,一部のPUBSには尿中インジカンが関与していない可能性も推測された。

参考文献

1)Barlow GB and Dickson JAS:Purple urine bags. Lancet i:220-221, 1978
2)Dealler SF, Hawkey PM and Millar MR:Enzymatic degradation of urinary indoxyl sulfate by Providensia stuartii and Klebsiella pneumoniae causes the purple urine bag syndrome. J Clin Microbiol 26:2152-2156, 1988
3)Ribeiro JP, Marcelino P, Marum S, et al:Purple urine bag syndrome. Critical Care 8:137-138, 2004
4)松尾啓左,石橋経久,荒木長太郎,他:Escherichia coli,Morganella morganii両菌種共存による紫色採尿バッグ症候群の3症例.感染症学雑誌 67:487-490,1993
5)梅木茂戯宣:高度アルカリ尿におけるPurple Urine Bag Syndrome.感染症学雑誌 67:1172-1177,1993
6)信国圭吾,河原 伸,永礼 旬,他:Purple Urine Bag Syndrome 5症例の着色機序に関する検討.感染症学雑誌 69:1269-1271,1994
7)中村 広:インジカン.日本臨床 62:147-149,2004
8)峯山浩忠,狩野健一,武藤正樹,他:採尿バッグの赤紫化.臨泌 47:789-791,1993
9)津村秀康,佐藤威文,大草 洋,他:Purple Urine Bag Syndromeの臨床像に関する検討.泌尿器外科 18:524,2005
10)公文裕巳:カテーテル留置複雑性尿路感染症の病態と治療学.化学療法の領域 6:267-273,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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