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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法 Ⅰ.泌尿器科処置 【陰囊水腫穿刺】

4.エコーにて隔壁を伴っているのが確認できた陰囊水腫の患者です。陰囊水腫はいくつもの小部屋に分かれているようです。1か所穿刺してもあまり排液できません。何か所も穿刺してよいでしょうか。

著者: 大森聡1 近田龍一郎1 藤岡知昭1

所属機関: 1岩手医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.26 - P.27

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陰囊水腫は,腹膜鞘状突起の正常ないし部分閉鎖により形成される精巣鞘膜内の内容液の分泌・吸収の不均衡により発生すると考えられている。無痛性の弾性・軟の腫瘤として触知され,透光性を有し,超音波では内部均一な低エコーの腫瘤として描出される(図1)。

 水腫の増大による不快感・牽引痛などの症状を認めたり,着衣などの日常生活に支障をきたす場合に治療の適応となり,根治療法は手術療法になる。

参考文献

1)鈴木理仁,横山みなと,影山幸雄,他:巨大精液瘤の一例.泌尿器外科 14:1365-1367,2001
2)石部知行,金原文夫:精液瘤について.泌尿紀要 5:1161-1165,1959
3)溝口裕昭,福永良和,笠木康弘,他:精管結紮術後に発症した両側性精液瘤の1例.日泌尿会誌 85:1567-1570,1994
4)Itoh M, Li X-Q, Miyamoto K, et al:Degeneration of the seminiferous epitherium with ageing is a cause of spermatoceles? Int J Androl 22:91-96, 1999
5)Mattila SI, Tammela TL, Makaraninen HP, et al:Ultrasound follow-up of ethanolamine oleate sclerotherapy for spermatocele. Eur Urol 23:361-365, 1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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