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特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法
Ⅱ.泌尿器科手術 A.体外衝撃波砕石術(ESWL) 【体外衝撃波砕石術(ESWL)】
34.術後しばらくして発熱,背部痛を認め,KUBを施行したところ,stone streetを認めました。どのように対処すればよいでしょうか。
著者: 荒川孝1 藤崎明1 木村将貴1 服部一紀1
所属機関: 1国際医療福祉大学附属三田病院泌尿器科
ページ範囲:P.113 - P.115
文献概要
SSは自然排石して自然解消する可能性もあるが,疼痛や発熱を伴う場合は,何らかの処置が必要となる。すでに発熱を伴っている症例では腎盂腎炎を発症しているわけであるから,経過を見過ぎると敗血症に進展することが懸念される。症状が軽度であっても,SSによる尿管閉塞は晩期において腎機能障害を引き起こす可能性がある。3~5cmのSSを確認したら,無症状であっても2週間以内にはKUBを撮り,SSの情況変化を確認すべきである。6cm以上であれば症状の有無にかからず,何らかの処置を考慮したほうが賢明であろう。
参考文献
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