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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻4号

2007年04月発行

特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法

Ⅱ.泌尿器科手術 C.腹腔鏡下手術 【腹腔鏡下腎摘除術】

54.腹腔鏡下左腎摘除術を施行中の患者です。下行結腸からS状結腸を剝離・脱転したと思うのですが,なかなか腎茎を同定できません。腎茎らしい血管があれば処理してしまってよいのでしょうか。また,何が考えられるでしょうか。

著者: 鶴信雄1 鈴木和雄1 伊原博行1

所属機関: 1新都市クリニックからだに優しい手術センター泌尿器科

ページ範囲:P.168 - P.168

文献概要

経腹到達法による腹腔鏡下左腎摘除術の場合,下行結腸外側のToldtの白線に沿って腹膜を切開する1)。注意深く癒合筋膜と腎筋膜の間の剝離面を同定したあとは,その剝離面に沿って前腸骨棘の高さから頭側は脾臓外縁まで十分に腹膜を切開しておく必要がある。癒合筋膜(もしくは腹膜)と腎筋膜の間は,鈍的剝離できれいに分かれるため,そのまま腎内側に向かうと,薄い腎筋膜越しに腎静脈(もしくは流入する性腺静脈)が透見できるはずである。腎動脈はその裏側にある。

参考文献

1)寺地敏郎:7.泌尿器科手術と解剖.腎尿管の手術.腹腔鏡下手術.荒井陽一,松田公志(編):新泌尿器科手術のための解剖学.メジカルビュー社,東京,pp136-141,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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