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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻4号

2007年04月発行

特集 ここが聞きたい―泌尿器科処置・手術とトラブル対処法

Ⅱ.泌尿器科手術 E.小児の手術 【精巣固定術】

107.停留精巣の手術を施行中の患者です。腹膜の鞘状突起を処理している際に鞘状突起が裂けてしまいました。修復を試みましたがどんどん奥のほうへ裂けていってしまいました。どのように対処すればよいでしょうか。

著者: 佐藤裕之1 浅沼宏1 實重学1 宍戸清一郎1

所属機関: 1都立清瀬小児病院泌尿器科

ページ範囲:P.334 - P.335

文献概要

停留精巣の標準術式である鼠径部切開法では,腹膜鞘状突起を処理することにより,精管および精巣動静脈を腹膜の後面から剝離可能となる。この操作は,精巣を陰囊内に下降させるために必要な精管および精巣血管の長さを確保できるようになる最も重要な操作であるが,腹膜鞘状突起の処理を行う際には,鞘状突起から精管および精巣血管をていねいに剝離しながら,損傷しないように処理を行う必要がある。しかし,腹膜鞘状突起は年齢が低いほど開存していることが多く,また薄い状況が予想される。この処理をいかに損傷せずに行うかが重要であるが,損傷した際の処理も必須の技術である。本稿では,この処理方法について述べていく。

参考文献

1)Hinman F Jr:Atlas of Pediatric Urological Surgery. pp486-502, WB Saunders, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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