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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科61巻8号

2007年07月発行

文献概要

特集 過活動膀胱のすべて

過活動膀胱の診断

著者: 本間之夫1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター泌尿器科

ページ範囲:P.591 - P.595

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要旨 過活動膀胱の診断は,頻尿,夜間頻尿,切迫性尿失禁などの症状の確認と他疾患の除外でなされる。症状の評価には,過活動膀胱症状スコア質問票(OABSS)を用いる。この質問票は日本人の症例を用いて作成されたもので,質問票としての特性に優れ,過活動膀胱の診療ガイドラインでも推奨されている。過活動膀胱の診断基準は,「質問3の尿意切迫感スコアが2点以上,かつ,合計スコアが3点以上」であり,合計スコアが5点以下を軽症,6~11点を中等症,12点以上を重症とする。一方,過活動膀胱に類似した症状を呈する疾患は多数あるので,除外診断には慎重でなくてはならない。なお,OABSSは鑑別診断には有効ではない。

参考文献

1)Abrams P, Cardozo L, Fall M, et al:Standardisation Sub-committee of the International Continence Society:The standardisation of terminology of lower urinary tract function:report from the Standardisation Sub-committee of the International Continence Society. Neurourol Urodyn 21:167-178, 2002
2)本間之夫,西沢 理,山口 脩:下部尿路機能に関する用語基準:国際禁制学会標準化部門報告.日本排尿機能学会誌 14:278-289,2003
3)本間之夫,柿崎秀宏,後藤百万,他:排尿に関する疫学的研究委員会:排尿に関する疫学的研究.日本排尿機能学会誌 14:266-277,2003
4)Homma Y, Yoshida M, Seki N, et al:Symptom assessment tool for overactive bladder syndrome―overactive bladder symptom score. Urology 68:318-323, 2006
5)山口 脩,西沢 理,武田正之,他:過活動膀胱診療ガイドライン.ブラックウェルパブリッシング,東京,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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