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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻1号

2008年01月発行

特別寄稿

過去10年間における泌尿器科領域の医療訴訟の考察

著者: 客野宮治1 藤井孝祐1 中川勝弘1 木内淳子2 高原史郎3 江原一雅4 前田正一5

所属機関: 1大阪船員保険病院泌尿器科 2大阪船員保険病院麻酔科 3大阪大学医学部移植先端基盤講座 4神戸大学医学部脳神経学講座 5東京大学医学系研究科医療安全管理学講座

ページ範囲:P.35 - P.40

文献概要

 この10年間の泌尿器科領域における医療訴訟の現状を知るために,判例雑誌に掲載された29判例,27症例を分析した。27症例中21症例で医療側敗訴となり,うち5例は説明義務違反のみを問われた。賠償金の最高額は約9,700万円,最低額は20万円であった。内視鏡手術に関しては,トラブル時には直ちに開腹手術に移行するべきとの複数の判決が出ている。手術や処置に対しては十分なインフォームド・コンセントが求められており,文書化が必要である。

参考文献

1)木内淳子,野坂修一,天方義邦,他:判例から見た麻酔領域の医事紛争.麻酔 48:487-499,1999
2)前田正一:説明・同意文書の記載方法.インフォームドコンセント・その理論と書式実例,vol 1,前田正一(編).医学書院,東京,pp16-17,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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