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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

症例

腫瘤触知を主訴とした後腹膜線維症

著者: 服部登代子1 針生恭一1 岡野由典1 谷口淳1 山本隆二1 清水弘文1

所属機関: 1大和病院泌尿器科

ページ範囲:P.811 - P.814

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 症例は62歳,女性。下腹部腫瘤,左水腎症の精査目的にて当院を受診した。画像所見では左腎周囲腔から左後腹膜腔に連続して広がる腫瘤が認められた。悪性リンパ腫を考慮し,経皮的針生検を施行した。病理組織学的検査結果は線維組織との診断であった。しかし,悪性リンパ腫が否定できないため開放生検も施行したが,検査結果は針生検と同じであり,われわれは後腹膜線維症と診断した。ステロイド治療を開始し,自覚症状,画像所見とも著明に改善を認めた。

参考文献

1)Serra RM, Engle JE, Jones RE, et al:Perianeurysmal retroperitoneal fibrosis. An unusual cause of renal failure. Amer J Med 68:149-153, 1980
2)Rose AG and Dent DM:Inflammatory variant of abdominal atherosclerotic aneurysm. Arch Pathol Lab Med 105:409-413, 1981
3)Mitchinson MJ:Retroperitoneal fibrosis revisited. Arch Pathol Lab Med 110:784-786, 1986
4)三宅 修,前田 修,並木幹夫:ステロイドが著効した後腹膜線維症の1例.泌尿紀要 34:1027-1030,1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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