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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻13号

2008年12月発行

書評

「尿路結石症のすべて」―日本尿路結石症学会 編集 フリーアクセス

著者: 村井勝12

所属機関: 1国際親善総合病院 2慶應義塾大学

ページ範囲:P.1031 - P.1031

文献概要

 このたび日本尿路結石症学会(理事長 郡健二郎 名古屋市立大学大学院教授)の編集による「尿路結石症のすべて」が出版された。

 皆様ご存知のように,尿路結石症の歴史はエジプト時代(7000年前)のミイラに観察された腎盂結石と膀胱結石にさかのぼるといえ,ヒポクラテス時代には砕石術が試みられていた。さらには,近代外科学の父といわれるアンブロワーズ・パレによる教科書(1564年版)にも,尿路結石が尿道炎や尿閉とともに取り上げられている。また,中世にはリソトミスト(砕石師?)と呼ばれる外科医が砕石術を盛んに行っていたようである。これらの歴史が示すまでもなく,尿路結石症は頻度も高く,再発率も高く,泌尿器科診療の中で最も重要な,そして基本となる疾患のひとつといえる。しかし,尿路結石症に関して正しい知識,特に最新の知見を有する泌尿器科医が多いとは決していえない。本症の診断から治療までを網羅したアップデートな著書の出版が望まれた所以である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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