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経尿道的前立腺切除術後に発生したキノコ型膀胱・前立腺窩結石の2例
著者: 古屋亮兒1 古屋聖兒1 高橋聡2
所属機関: 1古屋病院泌尿器科 2札幌医科大学医学部泌尿器科
ページ範囲:P.160 - P.161
文献購入ページに移動患 者 70歳代,男性。
主 訴 顕微鏡的血尿。
家族歴・既往歴 1992年,右尿管結石に対し経尿道的尿管砕石術を受けている。
現病歴 1999年11月に前立腺肥大症の診断にて経尿道的前立腺切除術(TURP)を施行した。前立腺切除重量は33gであった。その後,定期的外来受診としていたが,2000年11月に顕微鏡的血尿を認めたため,精査を行った。
検査所見および臨床経過 尿沈渣所見では赤血球10~20/hpf,白血球10~20/hpfであった。内視鏡上前立腺窩に結石を認めた。骨盤単純X線写真にて3.6×3.5cmのキノコ型の結石を膀胱および前立腺窩に認めたため(図1),2002年1月に膀胱切石術を行った。前立腺窩部の結石は摘出が困難であり,取り出す際に膀胱部の結石から一部離断したため,残りをコッヘル鉗子で摘出した。結石分析ではリン酸カルシウムが主成分であった。
術後,内視鏡上膀胱頸部拘縮を認めたため,同月に経尿道的膀胱頸部切開術を行った。その後再発なく経過した。
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