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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻4号

2008年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション 1.尿路・性器の炎症性疾患 ■非特異性感染症 【腎盂腎炎】

5.発熱,側腹部痛,膿尿により急性腎盂腎炎と診断した患者です。外来治療から入院治療に移行する基準について教えてください。また,外来,入院でのそれぞれの治療方法について教えてください。

著者: 菊地栄次1 村井勝2 大家基嗣1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部泌尿器科 2国際親善総合病院

ページ範囲:P.29 - P.31

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1 診療の概要

 腎盂腎炎は細菌の逆行性感染により,腎盂および腎実質の炎症が惹起された状態である。臨床経過により急性あるいは慢性に,基礎疾患の有無により単純性あるいは複雑性に大別される。急性腎盂腎炎は迅速な治療を要する。

 臨床症状として,悪寒・戦慄を伴う発熱,腰痛,腹痛などが認められる。他覚的所見としては,患側の肋骨・脊柱角部の叩打痛がある。検査所見としては尿検査が重要で,尿沈渣上,白血球10個以上/hpfの膿尿を認め,細菌尿は105/ml以上で起炎菌と診断される。血液検査ではWBC増多,CRP上昇が重症度の推定に用いられる。

参考文献

1)吉田宗一郎,中込一彰,後藤修一:急性腎盂腎炎入院例の臨床的検討.臨泌 58:423-426,2004
2)松本哲朗:尿路感染症.日本感染症学会・日本化学療法学会(編):抗菌剤使用の手引き.協和企画,東京,pp76-82,2001
3)荒川創一:泌尿器科感染症.日本感染症学会・日本化学療法学会(編):抗菌剤使用のガイドライン.協和企画,東京,pp186-192,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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