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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻4号

2008年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション 1.尿路・性器の炎症性疾患 ■非特異性感染症 【精巣上体炎】

17.左陰囊の疼痛と腫脹で精巣上体炎が疑われる患者です。対処と処方について教えてください。

著者: 古屋隆三郎1 田中正利1

所属機関: 1福岡大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.64 - P.65

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1 診療の概要

 精巣上体炎は,陰囊内炎症性疾患の中で最も頻度が高く,泌尿器科疾患の約1~2%を占めるとされている。感染経路としては上行性,血行性,リンパ行性が考えられているが,大部分は後部尿道,前立腺,精囊腺などの病巣からの経精管的上行性感染によるもので,血行性,リンパ行性感染は稀である。また,発症様式から急性型と慢性型とに分類される1)。以下,急性精巣上体炎について述べる。

 急性精巣上体炎の多くは,一般細菌のほかクラミジア,淋菌などが原因菌となるが,稀に結核菌,ブルセラ,クリプトコッカスなど全身性感染症を起こす病原微生物が原因菌となることもある2)。尿道狭窄,前立腺肥大症などの下部尿路通過障害,尿道留置カテーテル,経尿道的内視鏡操作,前立腺炎などが誘因となる。

参考文献

1)中島 登,河村信夫:副睾丸炎.泌外 1:489-493,1988
2)浦上慎司,井川幹夫:精巣上体炎(副睾丸炎)およびその鑑別診断.臨泌 54:167-171,2000
3)Berger R, et al:Etology, manifestations and therapy of acute epididmitis:prostective study of 50 cases. J Urol 121:750-754, 1978

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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