icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻4号

2008年04月発行

特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション

1.尿路・性器の炎症性疾患 ■特異性感染症 【カンジダ感染】

22.寝たきりの高齢者が発熱しました。全身検索を行ったところ,尿培養によりカンジダを検出しました。対処と処方について教えてください。

著者: 遠藤勝久1

所属機関: 1JR東京総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.78 - P.79

文献概要

1 診療の概要

 尿路真菌症は深在性真菌感染症であり,代表的な日和見感染症の1つでもある。複雑性尿路感染症のうち約10%から真菌が分離されるといわれている1,2)。特に,カンジダは腟前庭部・陰茎などの陰部や消化管内に定着しており,なかでも口腔粘膜・結腸に最も高密度に存在している3)。カンジダ感染の起炎菌は,Candida albicansC. glabrataC. parapsilosisC. tropicalisが大部分を占めており,そのうちC. albicansが半数以上を占めている。そのため尿路真菌症の大半は尿路カンジダ症といえる。

 そこで,本稿では尿路カンジダ症について述べていきたいと思う。

参考文献

1)Kauffman CA, Vazquez JA, Sobel JD, et al:Prospective multicenter surveillance study of funguria in hospitalized patients. The National Institute for Allergy and Infectious Diseases(NIAID)Mycoses Study Group. Clin Infect Dis 30:14-18, 2000
2)門田晃一,公文裕己:尿路カンジダ症.臨床と微生物 28:189-193,2001
and Candidiasis, edited by Calderon RA. ASM Press, New York, pp 307-348, 2002
4)Pappas PG, Rex JH, Sobel JD, et al:Guidelines for treatment of candidiasis. Clin Infect Dis 38:161-189, 2004
5)高倉俊二:カンジダ症.臨床と微生物 34:697-703,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら