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2.神経因性膀胱障害と尿失禁 ■不安定膀胱 【不安定膀胱】
44.「冷えると尿が近くなる,漏れそうになる」と訴える不安定膀胱の患者です。そのメカニズム,対処と処方について教えてください。
著者: 窪田泰江1 佐々木昌一1
所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科 腎・泌尿器科学分野
ページ範囲:P.151 - P.153
文献概要
2002年の国際禁制学会において,下部尿路機能に関する用語が改訂された。それによると,尿意切迫感を主症状とし,しばしば頻尿および夜間頻尿を,時に切迫性尿失禁を伴う症候群は過活動膀胱(overactive bladder:OAB)と診断される。
従来の過活動膀胱は,主に尿流動態検査により排尿筋の不随意収縮(無抑制収縮:uninhibited contraction:UIC)をもって診断され,以前は神経因性膀胱と不安定膀胱(神経障害を伴わない排尿筋過活動)に分類されていた。しかし,現在は不安定膀胱という用語は存在せず,特発性(非神経因性)排尿筋過活動(idiopathic detrusor overactivity:IDO)ということになる。
参考文献
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