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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻4号

2008年04月発行

特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション

3.前立腺肥大症 【前立腺肥大症】

46.夜間頻尿を強く訴える前立腺肥大症の患者です。対処と処方について教えてください。

著者: 清原久和1 今津哲央1

所属機関: 1市立豊中病院泌尿器科

ページ範囲:P.159 - P.161

文献概要

1 診療の概要

 夜間頻尿を主訴に泌尿器科を受診する患者の中で,高齢の男性患者の割合は多い。この中には,前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状としての頻尿と,前立腺肥大を伴わない夜間頻尿ならびに夜間多尿,さらに前立腺肥大を伴う夜間多尿も存在する。夜間頻尿に対しては,これらの病態を鑑別したうえで治療することが重要である。

 80歳以上の高齢者においては,その半数以上に夜間2回以上の排尿頻度があるとの報告1)がある。高齢者の夜間頻尿については,前立腺肥大症による膀胱刺激症状が関与していることも多いが,夜間多尿であることも多く,その原因は,加齢による尿濃縮力低下のほか,糖尿病や多飲によるものなどが挙げられる。

参考文献

1)鳥羽研二:高齢者の夜間多尿.泌外 16:29-31,2003
2)西松寛明,本間之夫,河村 毅:高齢者の夜間頻尿に関する循環・内分泌動態の検討.医学のあゆみ 185:246-247,1998
3)山嵜洋祐,井上雄一,白川修一郎,他:睡眠障害と夜間頻尿.臨床成人病 31:255-260,2001
4)Scheife R and Takeda M:Central nervous system safety of anticholinergic drugs for the treatment of overactive bladder in the elderly. Clin Ther 27:144-153, 2005
-blocker depends on the suppression of C-fiber afferent activity in rats. Neurourol Urodyn 25:461-467, 2006
6)増田光伸,広川 信,古畑哲彦,他:前立腺肥大症患者における夜間頻尿の原因と夜間頻尿に対するナフトピジルの有用性について―Frequency volume chartsを用いた検討―.泌尿紀要 50:309-314,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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