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特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション 4.尿路結石 【腎臓(腎)結石】
50.高カルシウム尿症で腎に結石が多発している患者です。結石の予防法について教えてください。
著者: 飯田如1 宮澤克人2 森山学2 鈴木孝治2
所属機関: 1飯田泌尿器科医院 2金沢医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.172 - P.175
文献購入ページに移動再発性(あるいは多発性)腎結石患者の原因疾患として,高カルシウム尿症は重要な病態の1つである。高カルシウム尿症は,一般に男性で300mg/day,女性で250mg/day以上と定義されている。一方,わが国では,これよりやや低く,一般的に150~288mg/dayとされている1)。高カルシウム尿症はさまざまな病態で起こり得るが,特に特発性高カルシウム尿症,腎尿細管性アシドーシス,原発性上皮小体機能亢進症,海綿腎,クッシング症候群などが重要である。
特発性高カルシウム尿症は代謝異常の中で最も頻度の高い疾患で,腸管吸収型(カルシウムの過剰摂取もしくはビタミンD過剰によるカルシウム吸収亢進による),腎漏出型(腎尿細管におけるカルシウムの再吸収障害),骨吸収型(骨からのカルシウム動員の増加により血清カルシウム濃度が上昇,腎からのカルシウム濾過量が増加)の3型に分類される2)。
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