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特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション 4.尿路結石 【腎臓(腎)結石】
51.X線透過性の腎結石患者です。アロプリノールとアルカリ化療法剤を投与していますが,尿のpHは6で,結石は溶解しません。対処について教えてください。
著者: 飯田如1 宮澤克人2 森山学2 鈴木孝治2
所属機関: 1飯田泌尿器科医院 2金沢医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.176 - P.178
文献購入ページに移動X線透過性腎結石の代表となるものは,尿酸結石とキサンチン結石,2,8-ジヒドロアデニン結石(DHA)である。尿酸時結石は,痛風に代表される高尿酸血症などによる高尿酸尿症と,それに伴う持続的な酸性尿が主たる原因と考えられる。尿酸塩の溶解度は尿pHに依存しており1),尿のアルカリ化によってその溶解度を増加させることにより,再発を予防し得るのみならず,結石の溶解も可能である。一般には食事療法として,尿酸塩の前駆物質であるプリン体を多く含む食事(肉,魚類,アルコールなど)の摂取を制限し,薬物療法として尿アルカリ化剤(重曹,クエン酸製剤)や尿酸生成抑制剤(アロプリノール)の投与を行う。尿のアルカリ化に関しては,pH6.5~7.0になるよう調節する。ただし,尿pHが7.0を超えるような過度のアルカリ化は,リン酸カルシウム結石の誘発につながるため注意が必要である。
キサンチン結石,2,8-ジヒドロアデニン結石の発生頻度は低く,遺伝性疾患である。
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