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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻4号

2008年04月発行

特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション

5.腫瘍(外来化学療法) 【リンパ浮腫】

65.膀胱癌,前立腺癌の治療により併発したリンパ浮腫の患者です。対処と処方について教えてください。

著者: 松本修1

所属機関: 1三木市立三木市民病院泌尿器科

ページ範囲:P.224 - P.226

文献概要

1 診療の概要

1.頻 度

 リンパ浮腫は,リンパ管,リンパ節の発育が悪いなどの理由で生じると考えられる一次性リンパ浮腫と,主として癌手術や放射線治療によるリンパ節の切除や破壊に伴って生じる二次性リンパ浮腫に分類される。リンパ浮腫に関する統計や医学的データは少ないのが実情であるが,90%以上が二次性リンパ浮腫とされ,そのうち下肢浮腫が全体の約2/3で,子宮癌・卵巣癌の術後症例が大部分を占め,乳癌術後の上肢浮腫が全体の約1/3である。泌尿器科癌に伴う発症率に関しても,統計的報告はほとんど認められないが,骨盤内リンパ節郭清を伴う前立腺癌,膀胱癌の術後発症率は約10%程度と考えられている。しかし,術後に放射線治療を行った場合には,20~40%とその発症率は高くなるとされている。

参考文献

1)佐藤佳代子(編):リンパ浮腫の治療とケア,医学書院,東京,2005
2)細川賀乃子,近藤和泉,岩田 学:リンパ浮腫に対するリハビリテーション・アプローチ.リハビリテーション医学 43:51-62,2006
3)光嶋 勲,伊藤聖子,筒井哲也,他:下肢リンパ浮腫の予防と治療.産と婦 70:629-634,2003
4)廣田彰男:下肢リンパ浮腫の治療法の概説.臨床看護 30:1331-1335,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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