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特集 泌尿器科外来ベストナビゲーション 6.内分泌疾患 ■性分化異常 【精巣機能障害】
75.両側精巣が萎縮しており,精巣機能障害が疑われる患者です。分類およびそれぞれの対処と処方について教えてください。
著者: 坂井清英1 竹本淳1
所属機関: 1宮城県立こども病院泌尿器科
ページ範囲:P.259 - P.263
文献購入ページに移動両側精巣萎縮をきたす疾患には,さまざまなものが挙げられるが,ここでは主に先天性の疾患を対象に概説する。原因は,主として中枢性(視床下部・下垂体の障害)と,精巣性(精巣障害)に分けられる(表1)。中枢性には,視床下部の異常によるPrader-Willi症候群,Laurence-Moon-Biedl症候群,Kallmann症候群,および種々の下垂体の異常があり,いずれもゴナドトロピンは低値を示す。診断については,思春期年齢を過ぎても二次性徴が発来しないことが契機になるが,出生時から矮小陰茎や,矮小精巣,停留精巣を呈する場合もあり,小児期に発見されることも多い。精巣性には性分化異常(disorders of sex development:DSD),Klinefelter症候群,Noonan症候群,停留精巣などがあり,テストステロン低値~正常値,およびゴナドトロピン高値を示す。
正常の二次性徴の出現年齢は,精巣容積増大が9.5~14歳,陰毛出現が10.5~15歳,変声・ひげ・腋毛の出現が12~16歳といわれる。外陰部身体所見の評価に関しては,人種による正常対照基準値との比較が必須となる。日本人の年齢別の精巣容積については,Matsuoら1),Fujiedaら2)の調査結果があり,生後9歳頃までは容積はほとんど増加せず1~2m
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