icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻7号

2008年06月発行

書評

「イラストレイテッド泌尿器科手術―図脳で覚える術式とチェックポイント」―加藤晴朗 著 フリーアクセス

著者: 塚本泰司1

所属機関: 1札幌医科大学医学部・泌尿器科学

ページ範囲:P.475 - P.475

文献概要

 「音痴」ということばがあるのであれば「画痴」ということばもあるべきであるというのが私の持論です。そして,私は「画痴」です。そんな訳で,この本の書評を依頼された時,はたと困りました。エビデンスがあるかどうか検証してはいませんが,画の上手な人は手術も上手であると,よくいわれます。なるほど,教室でも私と一緒に働いてきた先輩にも,現在働いている後輩にも,このことが当てはまりそうです。しかし,逆は真だろうか? 真であるとすると,そもそも私にはこの本の書評を書く資格はない,ということになります。幸い,この本では「手術は想像力である」と書かれています。画が下手でも想像力があれば手術は上手になれそうです。「画痴」も想像力豊かに思い描いた状況を指で画に表現できないだけのもの,と定義すれば,想像力を駆使すれば「画痴」でも手術は「イケル」ということになります。

 など,など,「自分が書評するのにふさわしい泌尿器科医なのか?」と自問自答しながらこの本をめくりました。私がふさわしい人間かどうかは別にして,この本は見ての通りユニークなイラストに溢れ,そのメッセージはストレートです。しかも,加藤先生自身が経験した手術を,文字どおり(というより,ここでは画どおりといったほうが適切かもしれませんが)4コマ漫画ならず多数コマ漫画で表現されています。それは,あたかも私が小・中学生の頃愛読していた「ちば てつや」のキレのあるタッチの漫画(『ちかいの魔球』,『紫電改のタカ』etc.)の1コマ,1コマを思わせます。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら