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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻8号

2008年07月発行

原著

腎尿路悪性腫瘍で死亡した患者の終末期の検討

著者: 和田直樹1 藤澤眞1

所属機関: 1深川市立病院泌尿器科

ページ範囲:P.593 - P.595

文献概要

 2004年4月~2006年12月までに死亡した腎尿路悪性腫瘍患者19名を対象に,臨床的検討を行った。診断時年齢は尿路上皮癌,前立腺癌ではやや高齢であり,病悩期間,疼痛苦悩期間は前立腺癌患者で長い傾向にあった。全体的に病悩期間の9割は自宅療養可能であったが,介護困難などを理由に長期入院のうえ最期を迎える患者も少なくなかった。最終入院の契機は疼痛やADL低下であったが,外来で鎮痛薬を使用していたものが6名と少なく,反省すべき点であった。患者,家族へのサポート体制が整えばさらに良い終末期医療を提供できると思われ,またQOLを低下させる疼痛に対して積極的に鎮痛薬を使用すべきであると思われた。

参考文献

1)橋爪隆弘:一般病院における緩和ケアチームの役割.癌と化学療法 32:172-175,2005
2)厚生労働省ホームページ:がん対策基本法:http://www.mhlw.go.jp(2007年4月現在)
3)福井小紀子:がん終末期ケアにおける医療連携の現状と課題.病院 66:397-402,2007
4)堀 夏樹,小西敏郎:クリティカルパスによるがん性疼痛緩和法.癌と化学療法 32:167-171,2005
5)下山直人,村上敏史,高橋秀徳,他:がんのInformed Consentの最近の変化.癌と化学療法 32:152-155,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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