icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科62巻9号

2008年08月発行

文献概要

手術手技 尿失禁に関連した手術・4

骨盤臓器脱メッシュ手術―TVM(tension-free vaginal mesh)手術

著者: 加藤久美子1 鈴木省治1 山本茂樹2 古橋憲一2 吉田和彦2 鈴木弘一2 村瀬達良2

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院女性泌尿器科 2名古屋第一赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.673 - P.682

文献購入ページに移動
要旨:女性骨盤底医療のメッシュ時代といわれるように,腹圧性尿失禁に続いて骨盤臓器脱でも,ポリプロピレンメッシュを使用した手術に普及のきざしがある。TVM(tension-free vaginal mesh)手術は,前壁では4本の脚を閉鎖孔に通し,後壁は2本の脚を仙棘靱帯に通した形で,メッシュを腟壁下に植え込む術式である。低侵襲性と成績改善が期待されるが,骨盤底の解剖とブラインド操作を含む術式の細部を理解して導入することが望まれる。

参考文献

1)本間之夫,西沢 理,山口 脩:下部尿路機能に関する用語基準―国際禁制学会標準化部会報告.日本排尿機能学会誌 14:278-289,2003
2)加藤久美子,村瀬達良,鈴木省治:泌尿器科領域における女性外来の現状.臨泌 60:745-750,2006
3)Hendrix SL, Clark A, Nygaard I, et al:Pelvic organ prolapse in the Women's Health Initiative:gravity and gravidity. Am J Obstet Gynecol 186:1160-1166, 2002
4)Ulmsten U, Henriksson L, Johnson P, et al:An ambulatory surgical procedure under local anesthesia for treatment of female urinary incontinence. Int Urogynecol J 7:81-86, 1996
5)Debodinance P, Berrocal J, Clave H, et al:Changing attitudes on the surgical treatment of urogenital prolapse:birth of the tension-free vaginal mesh. J Gynecol Obstet Biol Reprod 33:577-588, 2004
6)Huebner M, Hsu Y and Fenner DE:The use of graft materials in vaginal pelvic floor surgery. Int J Gynaecol Obstet 92:279-288, 2006
7)島田 誠,佐々木春明,青木慶一郎,他:ガイネメッシュを使った性器脱に対する手術―TVM.日本女性骨盤底医学会誌 4:35-39,2007
を用いた骨盤臓器脱手術Tension-free Vaginal Mesh(TVM)の試み.日本女性骨盤底医学会誌 4:40-46,2007
9)竹山政美,木村俊夫:TVMテクニック―骨盤臓器脱メッシュ手術の新スタンダード.金原出版,東京,2008
10)加藤久美子,鈴木省治,村瀬達良:下部尿路機能障害に対する外科的治療.排尿障害へのアプローチ,後藤百万編.中外医学社,東京,pp45-54,2007
11)加藤久美子,鈴木省治:骨盤臓器脱メッシュ手術(TVM手術)―糸絡み防止策と剝離法.Urology Today 14:179-183,2007
12)加藤久美子,奥村敬子,鈴木省治,他:尿もれ,性器脱に負けるな―物語のすり合わせと治療の選択.産婦人科の実際 55:2007-2016,2006
13)加藤久美子,鈴木省治,山本茂樹,他:骨盤臓器脱に対するTVM(tension-free vaginal mesh)手術100例の周術期合併症.臨泌 62:133-140,2008
14)加藤久美子,村瀬達良,鈴木省治:性器脱における潜在性腹圧性尿失禁―尿失禁手術を併用すべきか.Urology View 3:76-82,2005
15)鈴木省治,加藤久美子:骨盤臓器脱(性器脱)TVM手術に対する器械出し位置の工夫.臨泌 62:62-67,2008
16)草西 洋:メッシュを用いた骨盤内臓脱のクリティカルパス(医療者用)の案.日本女性骨盤底医学会誌 4:156-163,2007
technique)―a case series multicentric study. Int Urogynecol J Pelvic Floor Dysfunct 18:743-752, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら