文献詳細
交見室
Fitz-Hugh-Curtis症候群と性器クラミジア感染症,どちらも知っていますか?
著者: 安藤忠助1
所属機関: 1大分県厚生連鶴見病院腎臓外科・泌尿器科
ページ範囲:P.86 - P.86
文献概要
当院においても,泌尿器科を初診したFHCSを経験したので紹介する。患者は19歳の女性,下腹部痛を主訴に膀胱炎と自己判断して泌尿器科を初診した。右季肋部を最強点として腹部全体に圧痛と反跳痛を認めたが,血液生化学,腹部CTおよびエコーに特記すべきことはなかった。以上よりFHCSを考え,入院のうえでテトラサイクリンによる点滴加療で治癒した。腟頸管粘液のPCRおよび血清抗体価によりFHCS症候群と確定した。確定診断および治癒後に,本人より性器クラミジア感染により流産の経験があるが無治療であることが確認され,その後の治療を産婦人科に依頼した。
参考文献
掲載誌情報