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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科63巻11号

2009年10月発行

小さな工夫

膀胱タンポナーデの有効な血腫除去法

著者: 小池祐介1 川島清隆1

所属機関: 1栃木県立がんセンター泌尿器科

ページ範囲:P.926 - P.927

文献概要

 泌尿器悪性腫瘍,放射線照射後,外傷などにより血尿を呈する疾患は多い。軽度の血尿であれば自然排尿が可能であるが,中等度から重度のものになると,膀胱内にて血腫が形成され,内尿道口が閉塞され,膀胱タンポナーデとなり,腹部膨満,下腹部痛などの症状が生じる。血尿の程度が強ければ,出血性ショックに陥ることもあり,緊急の処置を要することも少なくない。

 泌尿器科医はこのような場面に直面することが多く,施設ごとにさまざまな処置が行われているが,応急処置として重要なことの1つに,血腫を除去して尿路を開通させ,症状の改善をはかることが挙げられる。しかし通常の尿道カテーテルでは,たとえ太いカテーテルを使用しても,血腫が内腔を通過できず閉塞してしまったり,強い陰圧にて内腔がつぶれてしまったりすることも多い。そのたびにカテーテルを抜去し,血腫を除去して再挿入していると,効率も悪く尿道損傷や感染の原因となる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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