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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科63巻12号

2009年11月発行

文献概要

特集 泌尿器科領域の漢方療法―エキスパートに聞く

泌尿器科領域における漢方療法の考え方,捉え方

著者: 小川由英1

所属機関: 1東京徳洲会病院泌尿器科

ページ範囲:P.943 - P.947

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要旨 泌尿器科領域として,古くは,排尿困難,浮腫,性機能障害,不妊症などが主な疾患であったと考えられる。臓器としても腎が中心で,腎は,生殖,成長,発育,排尿や水液の代謝,呼吸にも関与する。腎気が不足した腎虚では夜間頻尿となり,腎気の固摂作用(固護し統摂する。すなわち,血を循行させ外溢させない,尿,分泌液,津液などを正常に分泌し,過度に排泄させない)が低下すると腎気不固となり,摂津できないと頻尿,多尿,尿失禁,摂精できないと遺精,早漏などになる。腎精の不足は,性欲の低下,インポテンツ,不妊などを呈する。膀胱は州都の官といわれ,尿を貯蔵し,湿邪が停滞すると,頻尿,尿意促迫,排尿痛,混濁尿,血尿,結石などを伴う。

参考文献

1)小川由英:漢方療法.最新医学別冊―腎結石・尿路結石.最新医学社,大阪,pp248-254,2007
2)小川由英:排尿異常に対する漢方診療.外科診療 97:482-488,2007
3)邱 紅梅:わかる中医学入門 第五版.燎原書店,東京,2004
4)高山宏世:弁証図解 漢方の基礎と臨床 改定第4版.三考塾,東京,2005
5)高 明,木下和之,林 曉萍:中医治療学マニュアル 第一版.メディカルユーコン,京都,2004
6)平馬直樹,兵頭 明,路 京華,他:中医学の基礎 第六版.東洋学術出版社,千葉,2006
7)神戸中医学研究会:基礎中医学 第四版.燎原書店,東京,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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