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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科63巻12号

2009年11月発行

文献概要

症例

原発性副甲状腺機能亢進症に合併した両側尿管嵌頓結石による急性腎不全と肺塞栓の1救命例

著者: 堀元英12 石戸則孝1 岸本涼1 真弓友介1 山本康雄1 高本均1

所属機関: 1倉敷成人病センター泌尿器科 2京都大学大学院医学研究科法医学講座

ページ範囲:P.1005 - P.1008

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 症例は47歳,女性で,高度肥満を有し,両側尿管結石による尿毒症をきたし,血液透析療法施行および腎瘻造設後に急性肺塞栓症(以下,aPE)を併発した。CTにて両肺動脈に塞栓を認め,血栓溶解療法を施行した。発症後3週目のCTでは血栓の消失を認めた。患者は,肥満,長期臥床,中心静脈カテーテル留置などの危険因子を有しており,aPEの予防を目的にヘパリンを早期より積極的に使用すべきであったと考えられた。

参考文献

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2)肺血栓塞栓症・深部静脈血栓予防ガイドライン作成委員会:肺血栓塞栓症・深部静脈血栓予防ガイドライン.Medical Front International Limited,東京,2004
3)White RH, Zhou H and Romano PS:Incidence of symptomatic venous thromboembolism after different elective or urgent surgical procedures. Thromb Haemost 90:446-455, 2003
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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