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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科63巻3号

2009年03月発行

症例

膀胱癌のテガフール・ウラシル治療中に発症した間質性肺炎

著者: 小黒俊樹1 矢崎順二1 野宮正範1 本田和也2 宍戸啓一1 山口脩1

所属機関: 1福島県立医科大学泌尿器科 2大泉ほんだクリニック

ページ範囲:P.257 - P.260

文献概要

 症例は85歳,男性。膀胱癌でTUR-Btを施行した。病理診断がpT2であったため,テガフール・ウラシル(UFT®)によるneo-adjuvant療法および放射線治療を予定した。内服開始して2週間後のX線写真から間質性肺炎が疑われ,ステロイド治療を施行した。治療により症状・画像所見ともに改善し,退院となった。UFTは比較的よく用いられている薬剤だが,稀に重篤な副作用を生じることもあり,副作用を生じた場合には迅速な処置が必要である。

参考文献

1)UFT適正使用情報,大鵬薬品工業株式会社 1998年度発行
2)中島義明,柴田和男:肺癌術後のテガフール・ウラシル配合剤(UFT)による致死的な薬剤誘起性肺炎.Jpn J Lung Cancer 46:141-144,2006
3)山城清二,崔 承彦,白浜雅司,他:UFTにより薬剤性間質性肺炎を発症した1例.内科 76:796-799,1995
4)川端留美,小井田雅弘,蟹江尚平,他:TS-1に対するアレルギー試験としてのリンパ球刺激試験(DLST)の意義.Jpn J Cancer Chemother 33:345-348,2006
5)沼田博行,長谷川英之,坂本 洋,他:UFTによると思われた間質性肺炎の1例.日内会誌 84:122-123,1995
6)谷口奈津子,品川尚文,木下一郎,他:パクリタキセル投与との関連が示唆された薬剤性肺炎の1例.日呼吸会誌 42:158-163,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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