文献詳細
特集 イラストレイテッド 膀胱全摘除術と尿路変向術
文献概要
膀胱全摘除術と尿路変向術は泌尿器科医が行う手術の醍醐味といえる。そこには,さまざまな外科的基本手技が集約されているからである。リンパ節郭清,膀胱の摘出,腸管の吻合,尿管と腸管の吻合,尿道摘出などの各行程において,さまざまなコツがある。1998年に増刊号として,「膀胱全摘除術と尿路変向術のすべて」を発行し,読者からはたいへんご好評をいただいた。それから11年が経過し,手術手技の進歩を始めとしたさまざまな変化が見受けられ,今回再び特集を企画した。この11年間の主要な変化として,以下のことが挙げられる。
骨盤内の神経解剖の知見を反映して,骨盤外科全般において,術後の機能温存を重視した術式が行われるようになり,膀胱全摘除術においても神経温存手術が試みられるようになった。また,鏡視下手術が普及したことにより,膀胱全摘除術も鏡視下手術の対象になりつつあるが,問題点も指摘されているのが現状であろう。11年前と比較すると,さらに自排尿型の尿路変向術が普及し,標準術式として確立した。一方,尿禁制型のパウチの造設術が行われる頻度は低下した。医療全般でQOLを評価することが定着し,尿路変向をQOLの視点で評価する傾向が出てきた。
骨盤内の神経解剖の知見を反映して,骨盤外科全般において,術後の機能温存を重視した術式が行われるようになり,膀胱全摘除術においても神経温存手術が試みられるようになった。また,鏡視下手術が普及したことにより,膀胱全摘除術も鏡視下手術の対象になりつつあるが,問題点も指摘されているのが現状であろう。11年前と比較すると,さらに自排尿型の尿路変向術が普及し,標準術式として確立した。一方,尿禁制型のパウチの造設術が行われる頻度は低下した。医療全般でQOLを評価することが定着し,尿路変向をQOLの視点で評価する傾向が出てきた。
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