icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科63巻4号

2009年04月発行

メディカルエッセイ

尿失禁―究極の選択

著者: 加藤久美子1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院女性泌尿器科

ページ範囲:P.186 - P.186

文献概要

 尿失禁は,溢流性尿失禁から腎後性腎不全になるような状況を除けば,基本的に命にかかわることはない。しかし,当人の悩みはときに深刻で,医師が思う以上の犠牲を払っても治したいと望む人もいる。記憶に残る2人の患者について述べる。

 1人は新米医者のときに出会った30代女性1,2)。二分脊椎の神経因性膀胱で,それまで泌尿器科を受診せず,自己流に腹圧排尿で対処していた。腹圧性尿失禁の治療を求めて,名古屋大学の近藤厚生先生のところに来られた。1980年代前半は,腹圧性尿失禁に対して針式膀胱頸部挙上術のStamey法が日本でも導入された時代であった。

参考文献

1)加藤久美子,近藤厚生,瀧田 徹,他:脂肪性髄膜瘤による尿失禁に対するStamey法の経験.臨泌 39:1041-1044,1985
2)Kato K, Kondo A, Takita T, et al:Incontinence in female neurogenic bladders:resolution by endoscopic bladder neck suspension. Brit J Urol 59:523-525, 1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら