臨床泌尿器科64巻12号

2010年11月発行

手術手技 指導的助手からみた泌尿器科手術のポイント・1【新連載】

副腎摘除術（開放手術）

著者： 小出卓生¹

所属機関： ¹大阪厚生年金病院泌尿器科

ページ範囲：P.913 - P.923

文献概要

要旨　腹腔鏡手術が普及している今日，開放手術の適応となる副腎腫瘍は従来の経腰式，背面式到達法による副腎摘除術では困難なものが少なくない。経腹式，経胸腹式，経胸腰式到達法による副腎摘除術について，手術適応，到達法，手術体位，皮膚切開，手術手技，術前準備，などを解説した。到達法の選択や後腹膜腔へのアプローチについては，肝，脾，膵，十二指腸あるいは腹部大動脈，下大静脈と副腎腫瘍の関係を十分に把握して手術に臨むことが肝要である。

参考文献

1）阿曽佳郎：副腎外科，日泌尿会誌 81：661-671，1990

2）眞崎善二郎：副腎2疾患による到達法の選択．In：内分泌外科標準手術アトラス．インターメルク，東京，pp159-162，1992

3）小出卓生：腎・副腎の手術―経胸経腰的アプローチのコツ．In：臨床泌尿器科のコツと落とし穴シリーズ2―手術療法Part 1，edited by 阿曽佳郎．中山書店，東京，pp43-45，1999