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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻2号

2010年02月発行

小さな工夫

TURの際,頂部に溜まる空気を効率良く排出する方法

著者: 竹下英毅1 野呂彰1

所属機関: 1さいたま赤十字病院泌尿器科

ページ範囲:P.174 - P.175

文献概要

 頂部膀胱腫瘍をTURする際,膀胱頂部の空気が邪魔になることがある。手術台を傾けたり腹部を圧迫したりして空気を除けつつ切除する必要がある。しかし,腹壁の厚い患者であったりすると,頂部の空気の場所のコントロールがうまくいかなかったり,圧迫を続ける手が疲れたりして,なかなか難しい。切除した際に出る気泡でさらに空気が増え,ときには空気に引火しポンという爆発が起こることもある。これによる膀胱破裂も報告されており1),頂部に溜まる空気は邪魔なだけでなく危険でもある。

 そんなとき,頂部の空気を効率よく除去できないかと思うのだが,意外に難しい。切除鏡のシースを腹壁側に傾けることで排出を試みる方法はもちろん,尿道カテーテルを入れて吸引してみたりする方法が知られているが1),盲目操作であり効率的に排出ができない。今回,直視下に効率的に膀胱頂部に溜まる空気を排出する方法に気がついたので報告する。すでにこの方法を常識として実践されている方もいるかもしれないが,内視鏡メーカーの方を含めて小生の周りには知っているという人は見当たらなかったので報告させていただく。

参考文献

1)Khan A, Masood J, Ghei M, et al:Intravesical explosions during transurethral endoscopic procedures. Int Urol Nephrol 39:179-183, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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