文献詳細
画像診断
IgG4関連疾患が疑われた両側傍腎盂腫瘤
著者: 田沼康1 羽廣敦也2 岡本知士3
所属機関: 1社会福祉法人北海道社会事業協会函館病院泌尿器科 2社会福祉法人北海道社会事業協会函館病院内科 3岡本ひ尿器科医院
ページ範囲:P.260 - P.262
文献概要
主 訴 CT上の異常影。
既往歴・家族歴 47歳時に脊髄損傷(Th11-L1),脊椎固定術。以後,自己導尿で排尿管理中。
現病歴 2007年5月に施行した尿路評価目的のCT上,左傍腎盂に径55mm大,単純で等吸収域を示す辺縁不整な腫瘤影を認めた(図1)。
入院時検査所見 血液生化学検査および検尿では異常所見を認めず,血清soluble IL-2 receptor値は軽度高値(720U/m
画像所見 IVPでは,水腎症や陰影欠損などの異常所見を認めず,またMRIでは,CT所見に一致して左腎門部を占拠する腫瘤あり,また脂肪成分や水腎症を認めなかった(図2)。胸部CTに著変なく,クエン酸ガリウム(67Ga-citrate)シンチグラフィーでは,腫瘤に一致して軽度の異常集積を認めた。
参考文献
掲載誌情報