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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻4号

2010年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科検査のここがポイント E 内視鏡的検査 膀胱尿道鏡 軟性鏡での観察

Q29 軟性鏡の効率よく系統だった観察方法を教えてください。

著者: 石川悟1

所属機関: 1日立総合病院泌尿器科

ページ範囲:P.116 - P.119

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要旨 軟性膀胱鏡検査の基本手技について述べる。灌流液は生理的食塩水を用い,患者は仰臥位とする。内視鏡は利き手に持ち,ゼリーの尿道内への注入は必要ない。尿道内で内視鏡を進める場合は,尿道内腔が必ず画面の中央に来るように屈曲・回転させる。まず右の尿管口をダウンで観察,尿管間靱帯に沿って左尿管口を観察する。尿管口がみつかりにくい場合は,頂部の気泡や頸部を目安にオリエンテーションをつける。軟性鏡に不慣れな人は内視鏡の屈曲・挿入・回転を別々に行うとよい。“見返り”で膀胱頸部や三角部を観察する。血尿が強い場合は気体を注入する。ビデオ内視鏡や内視鏡用カメラヘッドを使えば画像の記録・保存は容易である。

参考文献

1)松田大介,入江 啓,志村 哲,他:男性患者に対する硬性膀胱鏡前立腺処置としての尿道内局所麻酔薬ゼリー注入の有用性に関する検討.日泌尿会誌 96:617-622,2005
2)石川 悟:軟性膀胱鏡による下部尿路観察のコツ.阿曽佳郎(編):臨床泌尿器科のコツと落とし穴 1.検査・診断法,薬物療法.中山書店,東京,pp20-21,1999
3)石川 悟:軟性膀胱鏡を使った経尿道操作―RP,生検,ステントなど.阿曽佳郎(編):臨床泌尿器科のコツと落とし穴 1.検査・診断法,薬物療法.中山書店,東京,pp20-21,1999
4)石川 悟,樋之津史郎,鶴田 敦,他:尿道カテーテル挿入不能例に対する軟性膀胱鏡の応用.手術 44:1291-1292,1990

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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