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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科64巻4号

2010年04月発行

文献概要

特集 泌尿器科検査のここがポイント I MRI検査 腎腫瘍のMRI

Q54 腎腫瘍のMRI所見,鑑別診断について教えてください。

著者: 有馬公伸1

所属機関: 1三重大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.207 - P.209

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要旨 腎癌の中でも淡明細胞癌と乳頭状腎癌の画像を呈示し,それぞれのMRI画像の特徴を述べた。腎癌は,一般的に非特異的かつ不均一な像を呈し,腫瘍に圧迫された腫瘍周囲の腎実質の反応性の変化である偽被膜を有するものが多い。偽被膜は線維組織が多いので,T2強調画像で腫瘍を取り巻く低信号帯として描出される。鑑別診断として,腎血管筋脂肪腫,腎盂腫瘍,リンパ腫などがあり,それぞれのMRI画像の特徴も記載した。腎血管筋脂肪腫との鑑別診断には,脂肪抑制T2強調画像も参考になる。しかし,脂肪成分の乏しい腎血管筋脂肪腫やオンコサイトーマとの鑑別診断は現時点では困難である。

参考文献

1)Pedrosa I, Sun MR, Spencer M, et al:MR imaging of renal masses:correlation with findings at surgery and pathologic analysis. Radiographics 28:985-1003, 2008
2)有馬公伸,木瀬英明,山下敦史,他:腎Angiomyolipoma―診断と治療.泌尿紀要 41:737-743,1995
3)Yamashita Y, Honda S, Nishiharu T, et al:Detection of pseudocapsule of renal cell carcinoma with MR imaging and CT. AJR Am J Roentgenol 166:1151-1155, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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